移転価格税制について解説


投資学経営学用語集
N's spirit 投資学研究室 > 株式用語・経営用語 > ア行 > 移転価格税制

■移転価格税制とは

移転価格税制とは、企業が海外のグループ会社と取引する際に、グループ会社以外の類似取引を参考にして税金額を計算することをいいます。


 ●移転価格 

グループ会社間で商品やサービスのやりとりに対する対価を移転価格といいます。例えばA社が日本に親会社、アメリカに子会社がある場合を考えます。

日本からアメリカに輸出する商品(グループ間取引)の移転価格が安い場合、日本では利益が小さくなり、アメリカでは利益が大きくなります。逆にアメリカから日本に輸入する商品の移転価格が高い場合も同じように日本では利益が小さくなり、アメリカでは利益が大きくなります。


 ●移転価格税制の目的 

上述のような状況になった場合に、日本の税務当局は、他の会社との類似取引と比較したときと比べて税金が安くなってしまう可能性があります。

そのために、実際の取引額ではなく、類似の取引の場合の金額の大きさだった場合の利益を想定して、その想定利益に対して課税する制度が移転価格税制があります。

税務当局は、移転価格の設定が租税回避(すなわち、国ごとの税率の違いを使って税金を少なくすること)の目的でなくても移転価格税制を適用することができます。また、企業から問題のない価格であることを説明できる資料がない場合に、独自に推定した価格で課税することができます。(これを推定課税と呼びます)

移転価格税制


 ●移転価格税制の回避 

上述のように移転価格税制は、故意でなくても不当な価格だと見なされると適用されてしまうため、企業側は価格の妥当性をを証明できる書類を用意するがあります。

具体的には、次のようなものです。

・取引明細
・契約書類
・取引におけるリスクと資産
・取引にかかる実費
・取引の対価の設定根拠(算出方法や比較対象)

加えて、重要になるのは、これらの書類がそれぞれ整合が取れているかどうかです。例えば、アメリカ向けの価格設定根拠や契約内容と中国向けのそれらとが異なっている場合は、当局への説明が苦しくなる場合があるからです。


  
 用語集
株式・経営用語 ア行
株式・経営用語 カ行
株式・経営用語 サ行
株式・経営用語 タ行
株式・経営用語 ナ行
株式・経営用語 ハ行
株式・経営用語 マ行
株式・経営用語 ヤ・ラ・ワ行
株式・経営用語 英数字





N's spirit 投資学研究室 > 株式用語・経営用語 > ア行 > 移転価格税制
投資学経営学用語集

Copyright (c) N's spirit. 2004-2005 All rights reserved.