KPI、業績評価指標について解説


投資学経営学用語集
N's spirit 投資学研究室 > 株式用語・経営用語 > 英数字 > KPI

KPIとは

KPIとは、日本語で業績評価指標と訳され、文字通り企業や企業内の部門、個人の業績を評価する上での尺度のことです。KPIは企業の経営目標であるKGIの達成のために考えられるCSFをベースに決定されます。

バランススコアカードを例にとると、KPIには次のようなものが考えられます。
財務の視点・・・売上、利益、キャッシュフロー、ROE
業務プロセスの視点・・・新商品開発期間、不具合時の対応期間
顧客満足の視点・・・市場シェア、リピート率
質的成長の視点・・・従業員の意識、新技術の提案件数、特許出願件数



KPIはCSFに直結した指標を選ぶ必要があります。また、KPIは数値化できるものを選択しておくことも重要です。なぜなら、評価を行いやすいだけでなく、達成要因や未達要因の分析を容易にすることができるからです。


 ●KPIの種類 

KPIには大きく3つのタイプがあります。

1.インプット
作業時間や作業回数など、

2.プロセス
組立時間や注文受け時間など

3.アウトプット
販売台数や利益など

インプットで管理するほど、堅いマネージメントができ、アウトプットで管理するほど、イノベーションが従業員の裁量が増えて起きやすくなります。

したがって、一般的に工場の作業者は、インプットで管理して、開発・研究部門はアウトプットをKPIにすることが一般的です。(逆に作業者にイノベイティブな行動をとられても困るし、研究者を実験回数のようなインプットをKPIにすると、おそらく組織として機能しないでしょう)


 ●KPIの種類 

3つの種類から適切なKPIを選ぶことは非常に重要ですが、それだけでは十分ではありません。もうひとつ重要なことは、設定したKPにより、従業員が具体的な行動をイメージできるかどうかです。

例えば、研究開発部門に売上をKPIとして設定するのは、ほぼ無意味だというのがわかると思いますが、ここまで極端な例はないとしても、KPIがミスマッチしているケースは起こり得るのです。

それは、営業部門に利益をKPIとして設定する場合です。これは一見正しいように見えますが、考えなければならないのは、そのKPIが具体的な行動にどう表れるかです。

営業が、ある程度自分の裁量で物を仕入れて、物を売っている場合は、利益という指標は極めて重要になります。この場合、営業は安く仕入れて、高く売るということに動機づけが働くわけです。

では、自社工場作っている製品を販売する場合はどうでしょうか。一見KPIが利益でも良いように見えますが、この工場で作っている製品の原価変動が激しく(例えば、市場相場の影響を受けやすいなど)、営業がその原価をコントロールできない場合、利益をKPIに設定された営業は商品を販売するときに非常にとまどってしまうわけです。


 ●KPIの副作用 

KPIには副作用があることも理解しておく必要があります。

例えば、利益をKPIに設定された営業は売上を無視して利益確保に走るかもしれません。あるいは、短期的な利益を重視するあまり、すぐに利益の出にくい新規顧客の開拓を怠るかもしれません。これらは、いずれもKPIの設定が生み出す副作用です。

特に報酬と連動するKPIには、強烈な副作用が発生する可能性があることを念頭に置いておく必要があります。


■副作用をカバーする方法

1.他の指標でカバーする
利益と新規顧客獲得件数というKPIを設定すれば、先ほどの後者の例を回避する手段のひとつにできます。

2.求められる機能別に組織を分ける
新規顧客チームと既存顧客チームに分ければ、先ほどの後者の例を回避する手段のひとつにできます。

3.他の組織にチェック機能を設ける
先の例とは異なりますが、例えば、新規商品数をKPIとする開発部門に対し、在庫をKPIとする生産部門、品質不具合件数をKPIとする品質保証部門が開発をチェックする部門として入れると、互いの利害がぶつかり合い、むやみやたらに品種が増えるということを防ぐことができます。

(余談ですが、もしここで開発部門に在庫をKPIとしても入れても無意味です。それは前回の日記で書いたとおり、開発部門が生産場面の在庫に対して具体的に働きかけようがないためです)


■副作用を承知で設定することも重要になる

成熟期に入った事業の場合は、ある程度複数のKPIを持たせ、複数の部門で互いにチェックさせ合うことは重要です。しかし、急速な成長期にある事業の場合、下手に複数のKPIを入れて成長速度を落とすよりも、単純明快な指標(例えば売上だけ)をKPIにして、成長を加速させる方がよい場合もあります。このときは多少の副作用には目をつぶる必要があります。


  
 用語集 
株式・経営用語 ア行
株式・経営用語 カ行
株式・経営用語 サ行
株式・経営用語 タ行
株式・経営用語 ナ行
株式・経営用語 ハ行
株式・経営用語 マ行
株式・経営用語 ヤ・ラ・ワ行
株式・経営用語 英数字



N's spirit 投資学研究室 > 株式用語・経営用語 > 英数字 > KPI
投資学経営学用語集

Copyright (c) N's spirit. 2004-2005 All rights reserved. 株式投資日記 外国為替証拠金取引 株式用語