アジア通貨危機とは、1997年の夏に起きたタイバーツの急落を契機に、インドネシアや韓国といった東アジア・東南アジアの通貨に連鎖的に引き起こった暴落のことをいいます。
タイバーツの為替相場は、米ドルリンク制になっていましたが、米ドルが主要通貨に対し上昇していく中で、タイの通貨が実態より高くより評価されるようになってきました。
その歪みに目を付けたヘッジファンドが、タイバーツに対して空売りを仕掛けました。タイ政府は、自国に蓄えていた外貨でバーツの買戻しをして抵抗しましたが、その外貨も尽きてしまいす。
タイ政府は1997年にタイバーツの為替相場を米ドルリンクから変動相場制に移行せざるを得なくなり、同時にバーツの切り下げを実施しました。
この衝撃はアジア各国に伝わり、ミャンマー、ベトナム、マレーシアを始めとした周辺諸国や、中国、韓国、インドネシアにもその影響を波及して、アジアの経済は大打撃を受けました。
また、アジア各国は経済の打撃だけでなく、政権の失脚など政治的にもおおきな打撃を受けました。
アジア通貨危機を体験したアジア各国ですが、その後はV字的な回復を示しています。例えば、タイは1998年こそGDPの成長率はマイナスですが、その後は順調にプラス成長を続けいています。
(参考:各国の経済指標推移)
現在では、通貨危機の教訓を生かし、ASEANを中心としたアジア地域では金融協力の強化が図られています。
※ASEAN
タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、
ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア
(2005年現在)
以上10カ国で形成された地域協力機構。
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