企業再生の期間・タイミングについて解説


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 ■企業再生の期間・タイミング

ここでは、企業再生をする場合の適切な期間とタイミングについて解説します。


 ●手遅れのケースが多い 

企業再生は取組始めたときには手遅れで、一度破たんをさせてから再生に取り組まざるを得ないケースが多くあります。

再生初期の場合、社員(もしくは経営幹部)は危機感を抱かない上、目先の既得権益にしがみついてしまい、下手に再生しようとすると、彼らが抵抗勢力になってしまうため、再生がうまく進まないケースが多くあります。人間誰しも、現状が安住の状態であれば(に見えれば)、それを無理に変えようとはしないからです。

実は、客観的に財務状態を見れば、やばいというのはわかるにも関わらず、手を打てずに落ちぶれていくのは、上述のように、内部人材が再生に向けて動こうとしないケースがほとんどなのです。


 ●どん底だと改革を推進する力は大きくなる

凋落初期では、再生が難しい一方で、どん底まで行くと再生に向かう力は一気に大きくなります。例えば、2010年のJALのように、法的整理になると、社員を再生に向けて動機づけるのは簡単です。それは、社員がマスコミ報道を見て、嫌が上にも危機感をもつからです。

また、日産も、すでに90年代後半にはかなり厳しい状況に陥っていましたが、社員が本格的に危機感を抱いたのはルノーとの提携や、ゴーン氏の就任のタイミングなのです。


 ●再生に必要な期間

初期症状の段階で、将来的な危機に気付いて、手を打ってうまくいっているケースも多くあります。そういう企業は、ゆっくり着実に改革を進めて成功しています。

一般的に再生に与えられた猶予は、

キャッシュが枯渇するまで

です。先の日産の例で言うと、ゴーン氏が3年間のプランを掲げたのは、改革前の財務状態が継続したとすると3年でキャッシュが底をつくという見込みがあったからです。

初期症状の場合、キャッシュ枯渇までにはまだ時間があるので、ゆっくり、じっくりと再生を進めてもよいわけです(逆に早く進めようとすると必ず抵抗勢力の反発にあいます)。

このケースで有名なのは、スルガ銀行です。一介の地方銀行でしたが、都市銀行に対して勝ち目無しと見て、リテールに重きを置く戦略をとり、その戦略を長きにわたって実行できるように、長期的な視野で若手の育成に取り組みました。


  


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