為替レートにも株価と同じように、決定理論があります。決定理論には、為替需給の注目点によって様々な学説があります。ここでは、主な理論を3つ説明しますが、いずれも為替需給を考える際の参考理論であって、完璧に為替の動きを表す理論ではないということに留意しておく必要があります。
購買力平価とは、同じ商品の価格が二国間で同じになるよう均衡した為替レートのことを言います。例えば、同じ果物が1個あたり、アメリカでは1ドル、日本では105円で売られていた場合、1ドル=105円とするのが購買力平価となります。
ユニークな購買力平価にビッグマック購買力平価というものがあります。これはマクドナルドで販売するビッグマックが全世界で同一品質であり、価格の決定要因が極めて似ているということから用いられるものです。このビッグマック購買力平価を用いると1ドル=90円程度になるそうです。
購買力平価説は非常に単純な為替レート決定理論ですが、欠点もたくさんあります。10年間の為替レートにはある程度購買力平価に沿った変動をするそうですが、短期の為替レートは購買力平価と乖離した動きになるようです。また、どの時点の購買力平価を基準にするかという問題があります。
OECD(経済協力開発機構)ではGDP購買力平価というものに基づいた為替レートを発表しています。これはGDPに対応する商品群を元に購買力平価を導き出すものです。GDP購買力平価では1ドル=135円程度になるそうです。
ちなみに、ビッグマック購買力平価、GDP購買力平価ともに現在(2005年4月現在)の為替レートとは大きくかけ離れています。
(参考) 購買力平価に基づいた 1ドル当たりの円の推移
| 1999年 |
2000年 |
2001年 |
2002年 |
2003年 |
| 162円 |
155円 |
149円 |
144円 |
138円 |
※資料出所:総務省統計局
国際収支説とは、国際貸借の状況により為替レートを決定するものです。この場合の国際貸借とは、一定期間の経常収支を表します。(一般的な国際貸借は、ある時点での対外投資と投資や借入金の残高の状態を表します。)
アセットアプローチとは金融資産に対する需給の均衡から為替レートを決定するものです。これはドル資産の期待収益率と円資産の期待収益率が均衡するところに為替レートが落ち着くという考え方からきています。
例えば、ドルの金利が4%で、円の金利が0.5%なら、今後ドルと円のレートはドルが円に対して3.5%下がるというものです。
アセットアプローチは短期の資本移動によって為替レートが決定されることを説明したものになります。
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