経営戦略論

VSPROモデルとは?意味・使い方

会社のマネジメントシステムを包括てき考える経営戦略フレームワークとして、VSPROモデルというものがあります。

この記事では、VSPROモデルとは何かを解説していきます。

VSPROモデルとは

VSPROモデルとは、マネジメントシステムを考える際に有効なフレームワークで、コンサルティング会社「アーサー・D・リトル」が開発したフレームワークです。VSPROモデルを使うと、企業や事業の内部環境をざっくり5つの視点から見ることができます。

その5つの構成要素とは、ビジョン(V)、戦略(S)、プロセス(P)、リソース(R)、組織(O)がです。ビジョン(V)を除いてSPROモデルとする場合もあります。

VSPROは、同じく組織のマネジメントを考える際に使う7Sと近いフレームワークです。7Sの構成要素を大きくまとめているという点で、より汎用性が高いフレームワークと言うこともできます。

VSPROの活用方法

VSPROは、あるべきマネジメントシステムの姿と、現状のマネジメント上の問題を分析するときに使えるフレームワークです。企業が成功要因を分析する際にも活用することができます。

VSPROで検討・分析する項目(例)

ビジョン(V) どのようなビジョンを掲げているか?
目指すビジョンは適切か?
戦略(S) ビジョンに沿った戦略になっているか?
競合と差別化できる戦略になっているか?
プロセス(P) 戦略を実行するプロセスはどうなっているか?
そのプロセスはビジョンとの整合がとれているか?
そのプロセスは競争優位の源泉となり得るか?
リソース(R) 戦略・プロセスを実行できるリソースは十分か?
(十分な資金、十分な設備、能力の高い従業員)
組織(O) 戦略・プロセスを実行できる組織になっているか?
従業員はビジョンや戦略を腹に落としているか?
中間管理職は従業員を動機づけられるか?

また、プロジェクトを提案する際にも活用できます。たとえば、以下のような観点で考えます。

  • ビジョンに合っているのか
  • 全社戦略と整合がとれていて、戦略として正しい方向性になっているか
  • プロジェクトの実行プロセスは明確になっているか
  • プロジェクトを成功させるのに十分なリソースはあるのか
  • 実行組織は確実にプロジェクトを運営できるのか

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