裁定取引とは何か、アービトラージやストラドルについて解説


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■裁定取引とは

裁定取引とは、市場に起こっている歪みが元の状態に戻る力を利用して利益を得る取引です。裁定取引はサヤ取りとも呼ばれます。では市場で起こる歪みとはどんなものがあるでしょう?いくつかの例を下に挙げてみます。


 ●取引場所による歪みアービトラージ) 

例えば、同じお米が、秋田では1Kg3000円、東京では1Kg5000円で取引されていたとします。このとき秋田でお米を買って、東京で売れば、何のリスクもなく2000円の利益を得ることが出来ます(簡単に考えるため輸送費や人件費は省いています)。


 ●価格相関関係があるふたつの物の取引価格の歪みストラドル) 

お米と麦の取引価格に高い相関関係があるとします。お米が1Kg5000円のとき、麦は1Kg2000円が通常の相関関係だとします。あるときお米が1Kg4500円で麦が1Kg2500円だったとします。

そうするとお米は麦に対して割安、麦はお米に対して割高になります。このときお米は買いポジション(ロングと言います)、麦は売りポジション(ショートと言います)を持てば良いことになります。

なぜ二つのポジションを同時に立てるかというと、あくまで米と麦の相関関係の歪みを狙っているからです。つまり、お米:麦=5000:2000になるのが狙いであって、各々の商品の絶対価格は考慮していないのです。

ここで片方のポジションしか立てないと、絶対的な価格変動に対するリスクはをもろに受けてしまいます。


 ●実際に裁定取引は成立するか? 

上述のようにアービトラージは何のリスクもなく利益を得られる取引です。では、実際にこんな取引が存在するのでしょうか?実は無数に存在します。ただ、そういうノーリスクで利益を得られる取引はすぐに誰かが発見して価格は適正範囲に戻ることになります。

例えば上のお米の例のような状況が起こったとすると、秋田の人はもっとお米を高く売れるはずだと思うし、東京の人はもっとお米を安く買えるはずだと思うので、最終的には秋田から東京に運ぶ経費分の差しかなくなるわけです。


 ●裁定取引は個人投資家でもできる

我々個人投資家がアービトラージを行うことについて考えます。上の例のお米と麦のような完全に相関関係が存在する取引は実際にあったとしても、すぐに適正な状態に戻ってしまいます。

しかし、完全ではなくとも相関がありそうなところ狙って、アービトラージを仕掛けることは可能です。為替を例に挙げると、ニュージーランドドルとオーストラリアドルは近い相関があります。こうした相関における歪みを狙えば利益を挙げられるかもしれません。

その他にも企業の合併によって起こる歪みをつかったアービトラージもあります。企業合併のアービトラージについてはウォーレンバフェットが市場が低迷しいるときに多用して利益を確保したそうです。詳細はバフェットの銘柄選択術の中で述べられています。


実際の取引では先物を使った裁定取引が行われます。同じ商品で異なる限月の先物同士、あるいは先物と現物の間で行われます。例えば同じ商品で3月限を売り(ショート)と9月限を買って(ロング)、生じている歪みが元に戻る力を利用して利益を得るなどします。

おすすめの本 : 株式サヤ取り教室―安全有利な裁定取引

  
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