交渉の狙い、BATNA、ZOPA


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 ■交渉の狙いどころ

交渉の狙いどころにはいくつかオプションがありますが、ここではそれらのオプションについて紹介した上で、交渉をする上で重要となるBATNAとZOPAの概念について解説します。

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 ●交渉結果5つのオプション 

下図に交渉結果の代表的な5つのオプションを示します。



交渉の結果としてあるべき姿は、Win-WInのシチュエーションです。逆に最も避けたいのは結論を先延ばしにしたり、お互いが妥協して交渉を終える状況です。妥協というのは一見良いように見えますが、お互いにとってより大きな価値を生むWin-Winシチュエーションを逃してしまっているという状況なので、Lose-Loseという位置づけになります。

また、相手を完全に打ち負かしてしまうWin-Loseという状況は一時的にはプラスになりますが、相手との長期的な関係を考えると避けたい結果です。


 ●BATNAとZOPA 

交渉の構造を分析する上での基本概念として、BATNAとZOPAがあります。交渉の前にこれらを押さえておくことで、交渉の際のライン決めを明確にしておくことができます。

■BATNA
BATNAとは、交渉が決裂したときの対処案の中で最もよい案という意味です。Best Alternative to a Negotiated Agreementの頭文字をとってBATNA(バトナ)と呼びます。

■ZOPA
ZOPAとは、合意可能領域という意味です。Zone of Possible Agreementの頭文字をとってZOPA(ゾーパ)と呼びます。

BATNAとZOPAを具体例で説明します。

D社が、A社からある事業Cの売却を持ちかけられていて、価格交渉をしているとします。

<A社の立場>
A社は採算性があまりよくなく、他の事業とのシナジーがない事業Cを売却したいと思っています。もし交渉が決裂した場合、H社に事業Cを売るという手もあり、H社からは事前の交渉で300億円という提示をされています。

<D社の立場>
D社は、既存事業に行き詰まりを感じていて、何とか多角化の道を探っていて、R社から事業Cと同じような規模で、同程度に既存事業とシナジーがきく事業Dを買収したいと考えています。買収価格は、400億円を考えています。

このとき、A社、D社のBATNAと、ZOPAは、次のようになります。



この場合、交渉は300億円〜400億円の間で妥結することになります。

さて、ここでA社がD社のBATNAを知っているとしたらどうなるでしょう?そのときは、A社が390億円などというように、400億円よりも少しだけ安い価格を提示することができます。このときはA社の利得はBATNAを知らないときに比べてかなり大きくなります。

このように、自分の利得を最大化する上では、相手のBATNAを探るということが極めて重要になります。


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