テクノロジー・ライフサイクルとは、新たな製品が市場でどのように受け入れられていくかを理解するためのモデルです。テクノロジー・ライフサイクルは、米国ビジネス界のコンサルタント、ジェフリー・ムーアによって考案されました。
テクノロジー・ライフサイクルでは、製品のライフサイクルにともなって顧客層がどのように変遷するかという観点でとらえたモデルで、顧客層を5つの領域に分けています。
■イノベーター
新しいテクノロジーに基づく製品を追い求める人で、いわゆるハイテクオタクです。最大の関心事は、斬新なもの、新しいテクノロジーで、正式なマーケティング活動を始める前に購入してしまうような層です。
■アーリー・アドプター
イノベーター同様に、ライフサイクルのかなり早い時期に新製品を購入しますが、技術指向ではなく、新しいテクノロジーがもたらす利点を検討し、理解した上で購入する層です。
■アーリー・マジョリティ
テクノロジーよりも実用性を重んじるという点で、アーリー・アドプターと一線画します。新製品を購入する前に他社の導入事例を見ながら製品を購入しようという層です。アーリー・マジョリティは、全体の1/3を占めるとされていて、アーリー・マジョリティをいかに取り込むかが、大きな利益を得るための決定要素となります。
■レイト・マジョリティー
ほとんどの点で、アーリー・マジョリティと共通点がありますが、製品の購入が決まった後でも、新しいテクノロジーを自分で使うことに抵抗をか感じるという点で、アーリー・マジョリティと異なります。
レイト・マジョリティーは、業界標準の確立を待って、手厚いサポートをしてくれる大企業から製品を購入をしたがるという特性があります。つまり「みんなが使っているから使う」というタイプです。レイト・マジョリティも全体の1/3を占めるとされています。
■ラガード
新しいハイテク製品には、見向きもしない人、すなわちハイテク嫌いです。ラガードが、ハイテク製品を買うのは、他の製品に組み込まれて目に見えないときだけです。
テクノロジー・ライフサイクルのイメージ

アーリー・アドプターとアーリー・マジョリティとの間に存在する溝をキャズムと呼びます。キャズムとは、深い裂け目のことで、両者の間には用意に超えられない溝があるということを示しています。
アーリー・アドプターが、変革のための手段を求めるのに対し、アーリー・マジョリティーは、現行オペレーションの生産性を改善する手段(すなわち変革ではなく、進化)を求めています。したがって、アーリー・マジョリティにとって、アーリー・アドプターは適切な先行事例にならないということです。
とは言っても、新製品を市場浸透させるためには、アーリー・マジョリティの取り込みが重要なので、このキャズムという深い溝をいかに乗り越えるかが重要だというわけです。
<参考図書>
キャズム (ジェフリー・ムーア著)
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