ファンダメンタル分析でも数字を使わない定性分析について解説します。定性分析には、企業の置かれている環境分析、業界構造分析、企業の戦略分析などがあります。
定性分析では、外部環境・業界構造の分析から得られるKSF(成功要因)に対して、その企業の経営戦略が合致しているかどうかを分析する必要があります。
ここでは、チェックリスト形式で定性分析を解説していきます。
定性分析では、まずマクロな環境から考えていきます。マクロ環境の分析の、代表的フレームワークにPESTというフレームワークがあります。主に投資先企業の業界に影響を与える要素に注目します。
■経済の変化
景気動向はどうか?金利水準はどうか?
■社会の変化
人々の消費嗜好に変化はないか?人口構成が変わっていくか?流行は何か?
■政治・法律の変化
政治・法律が変わることで製造、流通、販売、アフターサービスに影響はないか?
■技術の変化
革新的な技術によって、これまでの商品を代替されないか?あるいは代替できるか?
マクロな環境分析を行ったら次は、企業が属している業界の構造を分析します。業界構造の分析には5つの力がよく用いられます。ここから、業界の魅力度、競争状態が激しいかどうか、業界としての課題などを抽出します。
業界内の市場・顧客の状況はどうなっているかを分析します。
■経営姿勢・企業目標
企業理念・・・企業理念はどんなものか?
社会に対する貢献度・・・社会活動に積極的に参加、環境配慮はなされているか?
企業責任の明確性・・・株主価値を重視しているか?
法令遵守の姿勢・・・コンプライアンスを重視しているか?
企業の目標・・・社会的目標、経済的目標
■経営者・経営陣・株主
会社の経営姿勢に沿った経営ができているか?
本業と関係ないことに注力していないか?
営業出身か?技術出身か?他業種出身か?
役員の状況
大株主の状況
■事業領域
事業内容は何か?
どんなフィールドで戦っているのか?
事業のリスクにはどんなものがあるか?
対処すべき課題は何か?
■他社との差別化・競争優位点
ユニークな戦略ポジションは構築できているのか?
どんな製品・サービスを提供しているのか?
(対顧客価値は何か?、競合には真似されにくいか?)
事業戦略の類型でいくと、どの戦略をとっているのか?
競争戦略・・・競合に対し優位に立つための戦略は何か?
■戦略を実現するための手段
価値の源泉・仕組みは何か?
バリューチェーンのどこを担っているのか?どこが強みか?
■マーケティング戦略
マーケティングの4Pの各要素の戦略はどのようなものか?
製品戦略・・・耐久財か非耐久財か?サービスか?ライフサイクルは?
価格戦略・・・コスト志向か?カスタマーバリュー志向か?競争志向か?
コミュニケーション戦略・・・どんな広告を打ち出しているか?メディアは何か?
流通戦略・・・流通チャネルの長さは?幅は?
これらは必要であれば競合企業についても同様の分析が必要になります。
(参考)環境分析のプロセス>>
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