人事システムは、企業が人を動かすために設計する必要があるものとして組織構造と並んで重要なものです。人事システムは、大きく次の4つに分類できます。
・採用 ・育成 ・配置 ・評価
人事システムも組織と同様に戦略に従って設計されるものです。例えば、IT強化が戦略上重要であれば、ITに強い人材を採用したり、育成したりする必要があります。また、営業が売上確保が最も重要なミッションだと位置づけられれば、営業の評価指標を売上にします。ここで利益にしてしまうと、営業は利益確保のために、売上拡大を渋る可能性がでてきます。
つまり、戦略なきところに制度は生まれないということになります。
前のページで書いたように、完璧な組織構造というものはありません。そうすると、組織構造のデメリットを補えるのは、人事システムになります。
例えば、機能別組織のデメリットである、部門最適視点を緩和するために、自部門外の課題への貢献を評価する制度を作ったり、事業部制組織のデメリットである、事業部間の情報遮断を緩和するために、事業部間を定期的に何名かが異動する制度を作ったりすることが挙げられます。
人事システムを設計する際に重要なのは、そのシステムが運用できるかという視点です。組織構造やそれぞれのシステムのデメリットを打ち消すために、どれだけ複雑精緻なシステムを作っても、それが正しく運用されなければ全く意味がありません。そういう意味では、システムは必要最小限のものでなるべく単純なものがよいということになります。
また、何か問題起きたときも、それが組織やシステムそのものの問題ではなく、運用上の問題である可能性も考慮に入れておく必要があります。
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