REITの投資判断を行う上でよく使われる指標を以下に挙げます。収益構造が一般企業に比べて単純なので株式よりは検討するファクターは少なくなります。また、投資法人が新しいため決算情報が同じような書式で開示されているので、情報検索が非常にラクにできます。
NAVは純資産を発行済み株式数で割ったもので、株式の場合、PBRに相当するものです。しかし、PBRは貸借対照表に記された会計上計算された純資産を用いますが、NAVは不動産の時価評価額を基準にして出されたものです。この時価評価は正味時価を的確に判断して導く必要があり、投資家やアナリストにより多種多様の判断で計算されているなど、大変判断の算定の難しい指標です。貸借対照表上の簿価評価額でNAVを算定し、投資法人間のNAVを比較するという方法も用いられているようです。
| ●FFO(Funds From Operation) |
FFOは、REIT特有の指標で、以下のように求められます。
FFO=当期純利益+現価償却費+不動産売却損−不動産売却益
FFOは投資法人の不動産賃貸におけるキャッシュフローを示した金額で、株価をこれで割ることによって株式でいうPCFR(キャッシュフロー倍率)に相当する株価FFO倍率を計算することができます。
FFOは米国においてREIT投資の尺度として一般的に使用されている指標です。FFOからREITがその本業(不動産賃貸事業等)から実際どれだけの現金を稼いだかわかり、REITの正確な現金分配力を判断する事を可能にしたものです。
実際は、「FFO÷発行投資口数」により一口当りFFOを算出し、この数値を他のREITの一口当りFFOと比較することで、REIT間の能力を相対的に判断したり、また、増資等を実行した場合に一口当りFFOがどのように増減するかをみることで、その増資政策の成否を判断する材料となりえます。
LTVは、投資法人のローン状況を表す指標で以下のように表します。
LTV=有利子負債/総資産
LTVが高いほどレバレッジを効かせているということで、ハイリスクということになります。また、LTVを高くすると金利の影響を受けやすくなるほか、支払い利息が大きくなるため、賃料の変化による配当金変動が大きくなります。高いレバレッジを効かせて利回りを向上させている場合、金融環境の変化によって財務内容が悪化する可能性があります。60%が上限と考えています。
REITの取得物件の種類として商業施設、事務所、住宅等が挙げられますが、それぞれ特徴は以下のようになっています。
●商業施設
住宅や事務所に比べマーケティング要素が高い。
活況度を目で見て判断できる。
流通業など盛衰激しい店舗もあり賃料リスクが高い。
●事務所
収益性が相対的に高い。
需給状況が、経済動向の影響を受けやすい。
物件規模が大きいので管理が難しい。
●住宅
収益性が相対的に低い。
需給状況が、経済動向の影響を受けにくい。
物件規模が小さいので管理が容易
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