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2005年04月30日
 ■ 株式投資と埋没原価

経営の意思決定の中で、複数のオプションの原価の差額から収益分析を行うことがあります。これを差額原価収益分析と言いますが、その中に埋没原価という言葉があります。

埋没原価とは、どのオプションを選択しても発生する原価のことで、経営の意思決定には無関係な原価です。しかし、実際はこの埋没原価に惑わされることが多々あります。

保有株式の売却をするか、保有し続けるかのオプションを考えるとき、株式の取得価格はどのオプションを選択しても同じなので、埋没原価になります。しかし、この意思決定には無関係なはずの埋没原価を我々は強く意識してしまいます。30万円で買った株式を10万円では売るのに躊躇してしまうのです。

本来、保有株式の売却判断は、今後の見通しを考えたときに、取得価格に関係なくピークに近いと判断すれば売りで、まだ上がる余地があると判断すれば保有のままとなるべきなのでしょう。

経営の意思決定にしても、株式投資にしても、ここまで冷静な判断が利益を確実にしていくのでしょう。



2005年04月24日
 ■ 企業分析 1138中海発展

●事業概要
中国国内の貨物輸送および海外への貨物及び乗客輸送を行っています。

※今後のポイント
高い利益率を誇っていて、運転資本の増加も少ないため、大きなFCF獲得力を持っています。売上高の成長がFCF増加に直結します。


理論株価:7.34HK$


売上高総利益率 29.9%
売上高営業利益率 25.7%
売上高経常利益率 24.1%
売上高純利益率 21.0%
ROE 14.0%
流動比率 241.3%
当座比率 225.7%
自己資本比率 75.2%
固定比率 109.2%
債務償還年数 0.98年
ICR 19.8倍



 ■ 企業分析 0887中国海洋石油

●事業概要
中国石油化工、中国石油天然気と並ぶ中国の3大石油会社のひとつです。名前の通り、中国沖合いの海底油田の開発・生産を行っています。

●財務
※収益性
原油の実勢価格上昇などもあり、2003年は大きく売上を伸ばしています。利益率は石油大手3社の中では最も高く、ROEやROICといった指標も最も高くなっています。ただ、数年前に比べ利益率の低下が見られます。

※安全性
石油大手3社の中では最も安全性指標が優れています。会社規模から見た有利子負債の割合も2社に比べ少なくなっています。

※今後のポイント
設備投資額は近年の実績に比べやや大きめに見積もっています。収益力が高いので、
売上を伸ばせば、大きなFCFが獲得できそうです。


理論株価:4.32HK$


売上高総利益率 未調査
売上高営業利益率 41.4%
売上高経常利益率 41.9%
売上高純利益率 29.3%
ROE 28.5%
流動比率 339.3%
当座比率 328.3%
自己資本比率 60.3%
固定比率 103.6%
債務償還年数 0.77年
ICR 50.5倍



 ■ 企業分析 0177江蘇高速道路

●事業概要
南京〜上海間の高速道路の江蘇区間の運営など、高速道路を中心に運営。沿線においてはガソリンスタンドや売店の運営も行っています。

●財務
※収益性
売上高は毎年20%づつ堅調に伸びています。利益率もここ数年同じ割合ですが、売上高純利益率は低下傾向にあります。

※安全性
2003年に有利子負債をそれまでの4倍に増やしたため、200%を超えていた流動比率、当座比率が100%を切ってしまいました。2004年は有利子負債が大きく増加したため、さらに安全性の指標が悪化しています。

※今後のポイント
売上高成長率が大きくても、設備投資率の額が多ければFCFは小さくなります。毎年の設備投資額に大きなバラツキがあるので今後の設備投資計画がポイントになりそうです。

理論株価:1.59HK$

売上高総利益率 62.1%
売上高営業利益率 50.3%
売上高経常利益率 52.4%
売上高純利益率 33.8%
ROE 7.5%
流動比率 25.2%
当座比率 24.9%
自己資本比率 69.1%
固定比率 140.1%
債務償還年数 3.35年
ICR 150.3倍




 ■ 企業分析 0386中国石油化工 シノペック SINOPEC

●事業概要
中国のガソリンスタンド保有数NO.1です。石油化学製品でも、ガソリン、エチレン、ポリプロピレンの生産は中国NO.1です。国家プロジェクトの「西気東輸」でも5%の権益を持っています。香港市場、上海A株市場の他にロンドン、ニューヨーク市場にも上場しています。F1上海グランプリに大きく広告を出していたのが記憶に新しいかと思います。

●財務
※収益性
同業種の中国石油天然気に比べて利益率が小さいのが目立ちます。

※安全性
ここ数年、流動資産が減少しているため流動比率、当座比率が少なくなっています。債務償還年数は4年前まで4倍を超えていましたが、有利子負債の減少と営業CFの増加によって減っています。

※今後のポイント
今の収益構造では設備投資額がFCFに与える影響が大きくなります。今後の設備投資額の推移に注意を払う必要がありそうです。


理論株価:1.94HK$


売上高総利益率 不明
売上高営業利益率 10.7%
売上高経常利益率 9.1%
売上高純利益率 5.5%
ROE 18.2%
流動比率 81.3%
当座比率 36.9%
自己資本比率 43.0%
固定比率 169.9%
債務償還年数 1.72年
ICR 16.2倍




 ■ 企業分析 0857中国石油天然気 ペトロチャイナ

●事業概要
中国のガソリンスタンド保有数NO.1です。石油化学製品でも、ガソリン、エチレン、ポリプロピレンの生産は中国NO.1です。国家プロジェクトの「西気東輸」でも5%の権益を持っています。香港市場、上海A株市場の他にロンドン、ニューヨーク市場にも上場しています。


●財務
※収益性
同業種の中国石油化工に比べて利益率が高いのが特徴です。

※安全性
買入債務が大きいため流動比率、当座比率ともにあまり良くありません。有利子負債は年々減少傾向にあります。

※今後のポイント
設備投資率が毎年安定していて、今後の設備投資が予測しやすくなっています。利益率が高くNOPATが多いため設備投資額が増えてもFCFに与える影響は小さそうです。売上高増加がポイントになりそうです。


理論株価:5.63HK$


売上高総利益率 不明
売上高営業利益率 37.7%
売上高経常利益率 37.9%
売上高純利益率 26.5%
ROE 26.3%
流動比率 97.2%
当座比率 59.1%
自己資本比率 69.7%
固定比率 116.0%
債務償還年数 0.48年
ICR 59.6倍




 ■ 企業分析 0902華能国際電力

●事業概要
山東、江蘇、上海を中心に電力を供給しています。中国では農林地帯を中心に、広範囲で電力の供給不足が続いています。エネルギー源は石炭が中心となっていて、今後はクリーンなエネルギーへの移行が課題になります。

●財務
※収益性
近年の営業利益率はほぼ横ばいですが、純利益率が3%増となっています。

※安全性
資産に占める有形固定資産の割合が大きいため、流動比率や固定比率があまり良い数字ではありません。しかし、有利子負債の割合は年々減少しています。

※今後のポイント
近年の設備投資額は、電力会社としては低い水準だったので、少し高めの値を入れてみました。それ以外は、利益率が高く、FCFに影響を及ぼすような因子が見当たりません。コスト増の中、今の利益率を維持しながら売上を伸ばせば、FCFの増加が期待できます。


理論株価:5.89HK$


売上高総利益率 未調査
売上高営業利益率 21.2%
売上高経常利益率 22.1%
売上高純利益率 17.8%
ROE 14.5%
流動比率 61.9%
当座比率 52.7%
自己資本比率 51.7%
固定比率 167.3%
債務償還年数 2.82年
ICR 12.6倍 -




2005年04月23日
 ■ 外国為替取引で使えるページを発見

為替取引を行う上で、便利なページを発見したので紹介します。

Pacific Exchange Rate Service - FX Charts

通常、インフォシークや証券会社のサイトで見えるチャートは対円か、よくて対米ドル(それもユーロとか豪ドルくらい)だと思います。しかし、このページでは世界各国の通貨同士のチャートを見ることができます。

為替取引をする上で、世界の基軸通貨である対米ドルベースのチャートが見えるのは大変便利です。また、似たような挙動を示す、豪ドルとNZドルの関係も一目瞭然です。これは豪ドルとNZドルの裁定取引を目論む場合に使えるのではないでしょうか?

ちなみに、このページで今話題の人民元と米ドルのチャートを見てみました。当たり前ですが、横這いでした・・・。



2005年04月19日
 ■ スロットマシーンと株式投資の共通点

スロットの高設定台と株式のファンダメンタルは似ています。

スロットは高設定の台に座り続ければ確実に勝てます。(目押しができること前提ですが・・・。)スロットマシーンは理論上、高設定だと1枚かけると1.07枚くらい戻ってきます(機種により異なります)。つまり107円のものを100円で買う行為に等しいわけです。

株式投資も会社の現在価値を算定して、割安なときに購入すれば、理論上は利益が出るはずです。これも将来107円になるものを100円で購入している行為と見なせます。

この二つはいずれも長期で見ないと理論値に収束しないという特徴があります。

私は学生時代スロット三昧だった時期がありましたが、台というファンダメンタルを重視していました(波というテクニカルは無視)。このファンダメンタル投資はまずまずの収益率でした。

そんな私だからこそ株式もファンダメンタル重視の長期投資が向いているのかな?と思ってしまいます。

ちなみにスロットと株式、決定的に違うのは肉体的負荷です。前述のスロット三昧は半年程で廃人になりかけて足を洗っています。(食事はしない、思考はワンパターンになる。)

株式は昼間の真っ当な生活の傍ら続いています。
やはり労働力の切り売りはつらいです。



2005年04月03日
 ■ 新JIS制度

今年の10月から新JIS表示認証の受付が開始されます。新JIS制度と、これまでのJIS制度の間で大きく変わる点は以下のとおりです

・政府責任の制度→事業主の自主性を尊重した制度
・国よる製品認証→民間第三者認証機関による製品認証(認証機関の登録基準はISOに準拠する)

制度変更の狙いは、国際規格との整合性を確保して、各種規格間の重複検査を排除することだそうです。旧JISマーク表示は2005年10月から猶予期間である2008年9月末までに排除していかなければなりません。

さて、製品にJIS表示をしている企業の場合、次の2点が重要課題だと考えます。

1在庫切り替えはスムーズにできるか?
2JIS表示による優位性確保の戦略が打てるか?

1について
以前の新商品分類の日記で述べたことと同じですが、スムーズな在庫切り替えが、企業の強さを示すと考えられます。これまでと同一製品で、本体の表示と梱包材の表示を統一して出荷しなければならないので、在庫管理はかなり難しくなるでしょう。

2について
1があってのことですが、新表示をしている商品というのは競合との差別化ポイントになるでしょう(営業トークに使えます)。いつの時代も権威(この場合、認証マーク)に弱い人はいるものです。

この新制度を何食わぬ顔ですばやく生かせる企業は強い思います。今年の10月に買ったものに新表示をしてあったら、そのメーカーは見所があるのではないでしょうか。注意してみると面白いかもしれません。



2005年04月01日
 ■ 中国、インドの人口構成

先日読んでいた世界各国のデータをまとめた本の中に世界各国の人口構成という欄がありました。BRICsと呼ばれて注目されている中国、インドについて人口構成という切り口から何か見えないか考えてみました。

日本の人口構成は言うまでもなく、高齢層の割合が多いのですが、1985年は働き盛りの20〜40代の層が厚い構成でした。さらに1960年まで遡ると、完全にピラミッド型の人口構成になっていたようです。

実は今の中国は1985年の日本に、インドは1960年の日本に構成が似ているのです。大胆な仮説かもしれませんが、今の中国社会は日本の20年遅れ、インド社会は日本の45年遅れと考えられます。この仮説に則って考えると、中国はここ5年のうちにバブルが到来して、インドは中国バブル崩壊後に、高度成長を迎えることになります。

もしそうであれば、今のうちに中国に投資をしておいて、中国経済がハードランディングする手前で、インドの高度成長に投資をすれば、大幅な利殖が可能です。

もちろん、人口構成が似ているというだけで、その他の社会背景が当時の日本とは違います。この仮説は大胆すぎると思いますが、あと45年は生きて仮説がどうなっているか見届けみたい気はします。





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